fud・echo・blog

COREとの静かなる共鳴・XG hypnotize震えて考察⑬

サムネイルのJURINについて

この考察のトップ画像にもなっている、ヒプノタイズMVサムネイルのJURIN。

ヒプノタイズの深淵で見てきたものが鮮やかに脳裏によぎる今見るこのビジョンは、恐怖に支配されミノタウロスの化身となった彼と、それでも変わらず寄り添う彼女の、深い愛の抱擁のように思えます。
そして、背後に広がる深い水色の世界が、彼女の秘めていた心の内側に思えて、胸が締め付けられる。

透き通るようでいて深度を感じるその色と、じっと見つめる大きな瞳が物語るのは、現実から目を背けない彼女の心の内側の、決して揺るがない覚悟。そして、宝石のような涙は、彼女の悲痛な叫びと、極限の愛が結晶となりこぼれ落ちたもの。優しく微笑む彼女の心の内側を、切なく美しい心象風景として描き出しているように思えます。

目線を手前に戻すと、唯一スポットライトを浴びる彼女は、涙を見せていません。ただ静かに、彼に寄り添っている。彼がミノタウロスの化身と成り果てたとしても、彼女の愛は変わらない。

このサムネイルの中、唯一輝く、彼女の美しさでありJURINの美しさが際立っています。彼女の尊い愛が、そのまま光を放っているかのようです。
どんな現実を前にしても、誰の手も届かない心の奥深くの真ん中に、光の絶えない魂の輝きが、ぶれずにそこにある。
この旅での美しいメッセージが、美しいビジョンとして再び目の前に現れたような感覚に陥りました。ビジョンは元からあったのに。

サムネイルのトリプルミーニング

そして、この完璧に計算されたサムネイルまでもが、トリプルミーニングかもしれません。

考察当初、このサムネイルのJURINは、醜い神とのアフロディーテの結婚や、男の耳元で囁くセイレーンの誘惑を思わせました。そこへ、『Hypnotize』が描く〝彼女の心の内側(心象風景)〟という3つ目の意味が重なってくる。

さらには、JURINの背後に描かれている大きな瞳の意味も、その文脈によって変わります。

アフロディーテとセイレーンの文脈では、あの瞳は、(瞳についての章の通り)〝無意識の世界を見つめる私たちの瞳〟として。
そして、歌詞の彼女の文脈で見つめ直すと、あの瞳は〝彼女の心の深淵を映す鏡”へと姿を変える。旅の余韻に浸る今では〝深淵の鏡〟として捉える方がしっくりくる不思議。

そして、なぜこのビジョンが、ヒプノタイズのサムネイルなのか、今やっと分かる気がしています。

この深淵へ潜るきっかけとなったJURINのセイレーンとアフロディーテ。
この旅の謎の一番目にして最大の鍵であるミノタウロス。
瞳の秘密。心の内側。無意識を表す深海の表現。そして揺るがない愛や魂の輝き…。
ヒプノタイズの主題や謎が、このたった1つのビジョンに内包されています。

さらに、このサムネイルが3つの意味を持つ多重構造であることは、ヒプノタイズの持つ多重構造(楽曲全体、フレーズ、トランス、演じる役など)を示唆していたとさえ感じます。

深遠なる『Hypnotize』の旅から浮上した後、ぽたりぽたりと滴り落ちる一粒一粒に、深海の名残を見てしまうような、本当の旅の終わりにしか、このサムネイルの本当の意味には辿り着けない。

けれども、XGは、この壮大な旅の秘密を物語るビジョンを、一番初めに私たちに見せてくれていた。
はじめに全てがあった。

そして、このビジョンが描いた通りに、私たちは操られ、Hypnotized(催眠)によってそれを見てきたんだと、このサムネイルによって最後に気づく。


私たちに仕掛けられたクリエイティブの恐ろしさ美しさに、ただただ震えるばかり…






また、この旅をする中で、うすうす気がついていたことがあります。
私たちがこの旅でぶち当たってきた壁やメッセージは、アルバム全体の核である『CORE』と、共鳴しているのではないか、ということ。

アルバム『CORE』とのリンク

視線を奪われ、知らず知らずのうちに操られて、深淵へと旅してきましたが、潜っていく時に、不思議な感覚も味わいました。

ヒプノタイズを考察していて、この方向で考察していくことは合っているのかと迷う時、壁にぶつかるみたいに思考が全く前に進まない時、今考えていることは強引な憶測だろうかと躊躇してしまう時。
けれど、ユングが行く手を照らしてくれるタイミングではない時。

そんな時、アルバム『CORE』収録曲の和訳や考察中に出てきた言葉や概念が、パッと灯る感覚がありました。
そのタイミングは、まるでヒプノタイズの深淵の暗がりに突如現れた光る道標のようで、その明かりの方向へ、このまま行ってみようと思えました。
随所で『CORE』収録曲がそんな風に手助けしてくれた感じです。

例えば、このMVがギリシャ神話を描いている気がすると思ったとき。
勝手にそう捉えてしまっていいのか、さらにユングと関連付けるのは、いくら何でも強引ではと思い、当初は考察が一歩も進みませんでした。

けれども、GALAの考察での裏物語の本質〝内側にあるもの・潜在意識〟の概念が、突如繋がり、ヒプノタイズを解釈する上でユングの線は、むしろ濃いと確信に変わると、怒涛のようにピースがはまりだしました。

4 SEASONSの歌詞の〝色々試したけれど眠れない〟や〝狭間〟というキーワードも、考察する上で足りない言葉のピースを埋めてくれた感覚がありました。

その他収録曲も様々に。
これらのヒントが無かったら辿って来ることが出来なかったとさえ思います。
このアルバムが1つのCOREを中心に深く繋がる何か大きな存在のような、そんな働きかけや繋がりを感じました。

そんな感覚に、今もまだ胸が高鳴ります。
これは、まだまだ旅が始まる予感、です。


もちろん、XGALXスタジオの白黒作品『Live view XG’s CORE』も、The COREのスローガンも、XGメンバーの言葉も。CORE以前の楽曲も。
全てがCOREを中心に繋がっていた。

今となっては、それは当然のことだと分かります。COREは、XGの揺るがない核だから。

TAKE MY BREATHの《秘密を教えてあげる、きっと気に入ると思うよ》は、このことだったのでは。
それをこの旅を通して私たちに見せてくれた。そんな気がします。

ヒプノタイズのメッセージについて

7つのメッセージを再び眺めていると、アルバムタイトル『CORE』の文字が頭をよぎる。

7つのメッセージはこれですが、

ミノタウロスのメッセージ(守る意味)
アポロンのメッセージ(内側への眼差し)
歌詞のメッセージ(本質的な愛)
渦ペンダントのメッセージ(XGの根っこ)
セルフのメッセージ(本当の成長)
様々な渦のメッセージ(私たちの真理)
渦のメッセージ(核は揺るがない)
​

全て、COREの要素が入っています。

​ミノタウロスは、恐怖のCORE
​アポロンは、癒しのCORE
​本質的な愛は、愛のCORE
​XGの根っこは、XGのCORE

​そして後半はさらに、
そのCOREが成長し《セルフの成長》
COREな真理《私たちの真理》に辿り着き、最後にCOREの本質《核は揺るがない》へと着地していく。

7つのメッセージが『CORE』のストーリーになっていて、COREが深まっています。

ディテールに一切の妥協がありません。

また、この7つのメッセージを発見した後、深淵を辿った自分の目線を振り返った時、1つのメッセージに出会いました。
この至高のアートの真意が宿るヒプノタイズ最後のメッセージです。
私たちのCOREへのメッセージであり、私たちのCOREからのメッセージ。

7つのメッセージが、XGメンバー1人1つのメッセージなら、最後の1つのメッセージは、XGとしてのメッセージ。


7つのメッセージ

1つのメッセージ


X-GENE歌詞にもある通り、7と1はXGにとって特別な数字です。
イコールでありながら、全く別の意味を持っていることを、今回私たちは身を持って感じました。

ワールドツアーを締めくくる〝7〟と〝1〟。
全てのディテールに魅了されて私たちは、XG WORLD TOUR『THE CORE FINAL “1” & “7”』で一体何を目撃して何を喰らうのでしょうか。