FuD echo blog

XG-GALA謎を紐解くと浮かび上がる物語&裏メッセージに感動し震えて考察

GALAはXG極上のクチュール。
ひと目で惹かれて纏うだけで力を貰えるように、聴くだけで力を貰える。そして、裏を見てみると信じられない程の素晴らしい仕立てや細工、込められた思いに感動する。

GALAの楽曲に様々な人や作品が散りばめられていて、ダジャレのようなのもありますよね。

実は、それらはヒントや仕掛けになっています。

そして、それらや歌詞の中の謎を紐解くと、1つの物語とメッセージが浮かび上がります。

熱量で今書き出しています。
本当は秘めておいた方が良いのかもとか色々迷いが出てきたけれど、やってみようと思います。

なぜ楽曲に様々な人や作品が紐付けられているのか。
フランス語を話す人の謎。
何のためのダジャレか。
浮かび上がる物語。
裏の主題とは。メッセージとは。

まずはこの人の謎から紐解きましょう。

謎のフランス人

フランス語を話しているので、フランス人としておきましょう。

フランス人の恋の物語を予感させるイントロ。
このフランス人が、無限というところまであなたについていきたいとロマンチックなことを言う。
楽曲中盤でも出て来て、最後もフランス語で締めくくる、かなりのキーパーソンです。

なぜフランス人が出てくるのか

まず、楽曲中盤のXGALXの代表のセリフと直後フランス人のセリフから見てみましょう。

I Represent the XGALX man I told you
Imma turn this Met to an X GALA

言ったでしょう!私はこのメットをXガラにするんだって!
XGALXの代表は、「このメット」をXの祭典にする予定であって、そう言っていた様子。

その直後のフランス人、

Je le savais
je le savais tres bien mais….
I just turned Met Gala into an X GALA

ぼそぼそと、わかってたけど、すごいわかってた、けど…と呟いて、

私はメットガラをXガラにしてしまっただけなの…と言っています。

代表は、メットガラをXガラにするとは言っていなかった。

このメットをXの祭典にする予定だった。それを、フランス人が勝手にメットガラをXガラにしてしまった。
代表が怒って、フランス人は動揺して母国語が出た後、英語で白状しているととると一連の流れが自然です。

実はフランス人がメットガラをXガラにした張本人だった。
だとすると、フランス人から始まりフランス人で終わる意味が通ります。
何か他にもありそうな、このフランス人を最初から順に追ってみましょう…

恋するフランス人登場

無限というところへもあなたについてくと、かなり夢中になっています。
愛しい人とならどこまでも行きたいという思いを呟くフランス人、有言実行で本当について行ったら、宇宙祭典の準備段階だったのでしょう。ファッションに自信と情熱を持つ圧倒的な人達がかましてきます。

このフランス人、愛しい人のためなら何でもしたいというパワーも手伝ってか、けっこう早い段階で

I just turned Met Gala into an X GALA

メットガラをXガラにしてしまってます。

フランス語のようなフロウですよね。

Xガラ開催直前のフランス人

そして続々とファッショナブルな人達が出て来て、会場に入る前(祭典開催前)からファッションに対する熱量もますます盛り上がりを見せています。

世界的コレクションなどでインタビュー光景が見られますが、祭典参加者(JURIN)がフランス人について質問されたようです。
JURINは、Elle(フランス語で彼女、英語でいうshe)が誰か分からないのか、オシャレな返答をします。

Only Elle I know is the mag what’s the issue?
私の知ってるElleは雑誌だけ、何か問題でも?

質問者がElle(フランス人彼女)について尋ねるほど、Xガラでの彼女の働きぶりがすごいようです。
働きぶりが関係者の中で認知されている。でも誰も素性を知らない。メットガラをXガラにした彼女についてご存知ですか?Xガラにしたあの彼女誰?そんな雰囲気を感じさせる見事なセリフです。

XGALX代表怒る!フランス人の反応!

ようやく後から到着したXGALXの代表が、事態に気付きます。
メットガラをXガラにしてしまっている。
私はこのメットを、と言ったじゃないか!と怒ります。

それに対して、
わかってた、けど……
と、モゴモゴ言うフランス人。
この時のHARVEYのメェ…(けど…)の言い方!
そして、フランス人、白状します。
私、メットガラをXガラにしちゃっただけなのと。

フランス人がそう口を割ったのと同時にパフォーマンスではHARVEYが見事な股割りを見せます。
COCONAの回し蹴りは代表の怒りの表現のように感じます。
(この感じ、ジャッキーチェン?)

Xガラ開催!カオス!代表責任取る!

時すでに遅し、すでに祭典は開催され、さらに色んな宇宙的な人達が勝手に登場しだして、各々楽しんで盛り上がり、わいわいお祭り騒ぎ。カオスな状態が描かれています。

XGALX代表は、全責任を取って、最初からそのつもりだったみたいに、ちょうどメットガラをXガラにしたところ、私が誇り高きXGALXの代表だと堂々と宣言します。

I’m a proud representative of XGALX
I just turned Met Gala into an X GALA

問題あった時こそ、ことさらに堂々とする感じに、くすり。
普段からサイモンさんが問題起きて責任を取る時こんな風なのかもと絵が浮かんできました。
でも本当に素晴らしい祭典になっていて、頭に来たことは忘れて、心から誇れたのかもしれない。

唯一代表が言ったこの
I just turned Met Gala into an X GALA
は、英語らしいフロウのように感じます。

もうXガラは最高潮。

最後にフランス人、呟きます

メットガラをXガラにしちゃったよ
なんか知らんけど…

フランス人、目の前に広がる凄い光景に、はっと我に返ったのか、とてつもなくすごいことをしたのに、無意識でやっちゃったかのようなこのセリフの脱力感。
そして最後のあのポージング。フランス人が自分がこの素晴らしい祭典を手掛けたなんて自分でも信じられないと恍惚としている表現のように感じます。
この締めくくりのユーモア、1番好きなところです。

ところで、楽曲の始まりから終わりまで様々な人達や作品が紐付けされています。

モーゼやイザヤやズーランダーの人やその他様々な人達や作品をリンクさせているのは何故か。

1つには、素晴らしい作品や人々は招待客で、時代や場所や史実やフィクションの垣根なくXガラの宇宙祭典に集っているという表現。
もう1つは、情報量として、会場に様々なすごい人達が〝たくさんいる〟という量を描くための仕掛けかと思います。
歌詞や振付に紐付けすることで、歌詞の限りある文字数の中で登場する人物の数よりも、あの人もいるこの人もいると、聴き手の頭の中で登場人物の数が増えるわけです。

あの人がこんな風に登場してる!というメットガラを観る時の楽しみとも、この仕掛けはリンクさせていると思います。




物語が浮かび上がるとさらに隠されていると気付く

さて、フランス人を追っていたら1つの物語が浮かび上がってきました。
フランス人がメットガラをXガラにした物語としても、とても流れが自然で、すごいです。
そして、そう読めたら、そうとしか読めません。

こんな物語が隠されていたとは、と思ったら、そういえば、あのダジャレが、Undercover。

まだ謎は全部解けていないようです。

何層にもなっている…怖い…

何のためのダジャレか。

Only Elle I know is the mag what’s the issue?
私の知ってるElleは雑誌だけ、何か問題でも?

文中なのに「Elle」のみ、文字頭が大文字のE、後は小文字、明らかにフランス語の彼女で、冒頭のフランス人である「彼女」の存在を示唆しています。
歌詞の上で潜むような違和感は、物語上での異変を匂わせていましたね。

また、

I’m like a narc
ナルシストnarcで麻薬捜査官NARCて感じ

cause I’m always on the cover
いつもカバーガールなのに潜入捜査ってわけ

何々と掛けまして何々と解くその心は〜みたいなダジャレのようなJURINのセリフ。(NARC麻薬捜査官なのでon the coverの音とUndercover潜入捜査がかかっている)

実はフランス人が水面下で色々やってる、潜入してやっちゃってるよと本当は言いたい。
「Undercover=潜入」の匂わせをしているわけです。

現代のSNSでの匂わせ。本当の言いたいことは別にあるというやつ。
現代のフォトの側面を切り取っています。

このUndercoverの匂わせのなんとハイセンスなこと。現代を、フォトを、匂わせを、こんな風に描写してしまうなんて。それに匂わせがこれだけじゃない感じが漂う…
この物語で1番大事なものを秘めていそうな…本当の匂わせ。

というのも、Undercoverというキーワードがいくつかの映像と結びついたのです。
Undercoverはキーワードの可能性大です。
つまり、フランス人の存在が潜んでいることや、メットガラをXガラにしたのはフランス人というオチのための、単なる伏線としてのUndercoverではないのです。
それこそUndercoverおとり。

結びついた映像にヒントがありそうです。

MVから紐解く

MVのCHISAパート前編で、窓の外には宇宙(恒星)が描かれていて、CHISAはその内側に居ます。CHISAはなぜ内側に居るのでしょうか。宇宙のど真ん中に居て輝いてて良いくらいなのに。

全員そうなんです。
HINATA、水面下にいた、浮かび上がってくる
JURIA、黒いマントに覆われている
HARVEY、扉の中にいる
MAYA、暗がりに居る、マントを脱いで最終形態
COCONA、黒いマントに覆われている
JURIN、鏡の中、最終形態JURINは闇の中から登場

全員、素晴らしい最終形態になる前は何かの中に居たり、覆われていた、ということが描かれています。
秘められていたのです。

物語の本質は?メットガラをXガラにしたものとは?

MVで描かれたカットは、
内側にあるもの。覆われているもの。秘められているもの。見えなかったもの。

メットガラをXガラにしたのはフランス人ですが、何がメットガラをXガラにしたのでしょう。フランス人が本来持っていた潜在的な思いや力です。そしてそれを発揮したから、メットガラがXガラになった。

潜在的なものは当然見えていなかった、自分にこんな力が秘められていたとは知らなかった、自分がこんなすごいことできてしまうなんてと恍惚とするわけです。

MVも物語も潜在的なものを描こうとしています。

秘めているもの、潜在的な力、そしてそれを発揮すること、これが物語の本質です。

また、誰も名前を知らない無名のフランス人なので、有名無名は関係なく、人の持つ潜在的な力をフランス人は象徴していると思います。

フランス人=潜在的な力、それを発揮すること


裏の主題のメッセージ

裏の主題のメッセージへ続く。

関連記事